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こどもの花粉症:10歳未満の5人に1人は花粉症

連日大量のスギ花粉が飛んでおり、とまらないくしゃみや鼻水、目のかゆみなどに悩まされている方も多いかと思います。

実は花粉症に悩まされているのは大人だけではありません。
こどもの花粉症は増加傾向にあるといわれており、10歳未満の5人に1人は花粉症であることも報告されています。

今回はこどもの花粉症の特徴、対策について考えていきたいと思います。

10 – 19歳での花粉症は大人と同程度

花粉症の報告もあり、小さいお子さんでも花粉症は起こしますが、年齢が上がるにつれて頻度は増えていきます。
5-9歳で13.7%、10-19歳では31.4%と大人の発症率と変わりません。

小さいこどもでは診断が難しいことも

大きくなると自分から「かゆい」などと自覚症状を教えてくれますが、小さなお子さんでは自覚症状を訴えることが難しいため、診断に苦労することもあります。

よく目や鼻をこする、くしゃみが多い、鼻がつまっているなどの症状が、外出すると悪化したり、最近になって出てきたりした(いつも春先に出るなど)場合は花粉症を疑いましょう。

特に花粉症では眼の症状が出てくることが多い(鼻カゼで眼がかゆくなることはあまり多くない)ので眼をこすっていたら要注意です。

これらの症状と鼻粘膜の状態、採血検査などから花粉症を診断します。

こどもだって花粉症はつらい

花粉症による鼻や目などのつらい症状は、勉強や運動に集中しにくくしてしまいます。

正しい治療で花粉症の症状をしっかりと抑えることにより、ふだんと同じ日常生活を送れるようになります。

眠気に注意

花粉症のお薬で、眠くなったり集中力が低下したりしてしまう場合もありますが、症状自体が原因のことも多いです。

花粉症の症状(鼻水、鼻づまり、くしゃみなど)のために夜間よく眠れないと、それが原因で睡眠不足となり、翌日の活動性に影響を与えることがあります。睡眠不足に昼間の症状が加わって、より集中力や活動性が落ちてしまいます。

こどもの花粉症の治療は?

こどもの花粉症治療は、基本的には大人と同じです。

①屋外外ではマスク、できるだけ屋内に花粉を入れない

とにかく花粉にふれないようにすることが重要です。
気象情報をチェックし、特に飛散の多い日には屋外ではマスクや花粉防止用のメガネを着け、外から帰ったら衣類は払って花粉を落としましょう。

空気清浄機は花粉の入り口である玄関に置くのが効果的でしょう。

②お薬での治療

症状に応じて、抗ヒスタミン薬という飲み薬や、ステロイド点鼻薬などで治療します。

薬局で買える抗ヒスタミン薬にはアレグラFXジュニアがあります。
こちらは病院で処方されることもある薬で眠気が出にくいのが特徴です。

ステロイドの点鼻薬でも市販薬は存在しますが、いずれも18歳以上での使用とされており、こどもには薬局では処方できません。

市販薬で症状が改善しない場合、医師の診断の上で治療を行いたい場合には病院(小児科やアレルギー科、眼科、耳鼻科)を受診し、子どもの症状に応じた適切な治療を受けましょう。

特にこどもの場合は、大人よりも花粉症以外のアレルギー性鼻炎が多く、その場合は、他のアレルギーの病気を合併している場合も少なくありません。

春先に限らず、1年を通してアレルギー症状が出ている場合には、病院を受診するのがよいでしょう。

③舌下免疫療法

舌下免疫療法は、アレルゲン免疫療法(減感作療法)の一種で、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少しずつ体内に吸収させることで、アレルギー反応を弱めていく治療法です。

現在、スギ花粉症とダニのアレルギー症状を根本的に治すことができる唯一の治療法です。

以前は12歳以上が対象でしたが、2018年6月より5歳から可能となりました。
花粉がたくさん飛んでいる時期にこの治療を行うと症状を悪化させてしまうため、通常6月頃より行います。

まとめ

  • ・こどもも花粉症になり、大人と同様の対策が必要です。
  • ・春先以外にもアレルギー症状を認める場合には花粉症以外の可能性もあるため医師に相談しましょう。

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