風疹とはどんな病気?予防接種の無料期間や対象年齢は?

目次
1.風疹ってどんな病気?
1-1.症状
風疹(rubella)は、感染してから2週間ほどで
- ・発熱
- ・発疹
- ・リンパ節の腫れ(特に耳の後側、首の後ろなど)
が出現するウイルス性の病気です。
まれに脳炎などの重篤な症状を起こしますが、多くはありません。

子供の方が軽く、大人がかかると発熱や発疹がやや長引く傾向があります。一度感染すると大部分の人は免疫ができ、二度と風疹にかかることはありません。
1-2.妊娠中に感染すると赤ちゃんに障害の可能性
風疹における最大の問題は、妊娠20週頃までの妊婦さんが感染すると、風疹ウイルスが胎児にも感染し、生まれてくる赤ちゃんに障害を起こす可能性があることです。
生まれつきの障害としては、心臓病、難聴、目の障害(白内障、色素性網膜症など)があり、総称して先天性風疹症候群(CRS)といいます。
妊婦さんが風疹にかかった場合に生まれてくる赤ちゃんが先天性風疹症候群 (CRS)を起こす可能性は、妊娠の早い時期ほど高いです。
妊娠1ヶ月で50%以上、2カ月で35%、3カ月で18%、4カ月で8%程度と言われています。
1-3.感染力はインフルエンザ以上

風疹は、患者の咳や会話でウイルスが飛び散ることでうつります。うつる可能性のある期間は発疹が出る前後1週間ほどですが、15%から30%の人は、感染しても症状が出ないといわれています。そのため知らない間に感染し、周りにうつしてしまうこともあるのです。
感染力は、風疹に感染した人が風疹の免疫がない人にどれくらいうつすかを示す指標で、インフルエンザは1〜3人であるのに対し、風疹は5人〜7人と言われています。
1-4.史上2番目の大流行
風疹は、現在2013年の流行以来、史上2番目の大流行で昨年の28倍となっています。
風疹患者さんの多くは、男性で女性の4.3倍、30代から40代が男性全体の63%を占めています(2018年12月12日現在)。
1-5.ワクチン接種空白の世代

風疹のワクチンは生まれた年によって予防接種の機会に差があり、男女共に定期接種となったのは1979年4月2日以降。それ以前に生まれた男性は、一度も予防接種を受けていません。
そのため、感染症流行予測調査(16年度)によれば、30代後半から50代の男性の5人に1人は風疹の免疫を持っていないのです。
2.風疹ワクチンとは

風疹ワクチンは、風疹を予防するための注射です。
現在は、風疹単独のワクチンは販売されておらず、麻疹ワクチンと混合した麻疹風疹混合ワクチンが定期の予防接種に用いられています。
ワクチンによって免疫ができる割合は1回接種で約95%、2回接種で約99%と考えられています。
2-1.ワクチンのしくみ
風疹ワクチンは、毒性を弱く(弱毒化)した風疹ウイルスを培養・増殖し、凍結乾燥したものです。弱毒株ウイルスを接種した場合、通常の風疹感染と違ってほとんど症状はでませんが、風疹ウイルスに対する免疫を得ることができます。
2-2.接種方法:こどもの場合(時期、回数、費用、場所)
■時期・回数:
定期接種の場合は、
- ・第1期 満1歳から2歳まで
- ・第2期 満5歳から7歳未満で小学校就学前の1年間
(「年長」の4月1日から3月31日まで)
の2回接種となっています。
■費用:多くの自治体では補助をすることになっており、原則的に無料または若干の自己負担で接種できます。それ以外の年齢の場合は自己負担になるので、接種を行なっている医療機関に問い合わせるとよいでしょう。
■場所:各自治体の指定する医療機関で接種することができ、自治体のホームページに公開されていることが多いです。接種は予約制をとっている医療機関も多いため、事前に確認するとよいでしょう。
2-3.接種方法:おとなの場合(無料接種期間、対象は?)
■39歳から56歳の男性は無料
12月11日に厚生労働省より、「定期接種の機会がなかった1962年4月2日から1979年4月1日に生まれた39歳から56歳の男性に対し、2019年度から2021年度まで抗体検査、予防接種の費用を原則無料とする」との発表がありました。
その他の年齢の方に対しても助成を行っている自治体もありますので、各自治体のホームページ等で確認するとよいでしょう。対象でない場合は、自己負担での接種となります。
■場所 各自治体の指定する医療機関で接種することができ、自治体のホームページに公開されていることが多いです。接種は予約制をとっている医療機関も多いため、事前に確認するとよいでしょう。
2-4.副作用
風疹ワクチンは弱毒化ワクチンなので、ウイルスが体内で増えます。接種を受けた方の100人中4人以下で軽い発熱、発疹、リンパ節の腫れなどがみられます。
成人女性では、100人中6人程度に一過性の関節痛がみられます。いずれも一時的なもので、自然に治ります。風しんワクチンによる重篤な副作用の報告は今までのところありません。
3.まとめ
- ・風疹は、妊婦さんが感染すると赤ちゃんに障害を起こす可能性があるためワクチンでの予防が重要です。
- ・妊娠を考える女性、そのご家族は、ワクチンを打っているかどうか確認し、打っていないようであれば接種がおすすめです。
- ・1962年4月2日から1979年4月1日に生まれた男性は2019年度から3年間無料で検査、予防接種が受けられます。
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今回は、風疹とはどんな病気か、予防接種のワクチンについて見ていきたいと思います。