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帯状疱疹ワクチンが4月1日から定期接種化されました

帯状疱疹は、過去に水痘(水ぼうそう)にかかった時に体の中に潜伏した水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することにより、神経に沿って、典型的には体の左右どちらかに帯状に、時に痛みを伴う水疱(水ぶくれ)が出現する病気です。

合併症の一つに皮膚の症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」があり、日常生活に支障をきたすこともあります。
帯状疱疹は、70歳代で発症する方が最も多くなっています。

帯状疱疹ワクチンが2025年4月1日より定期接種化されましたのでまとめていきたいと思います。

帯状疱疹ワクチンは2種類あります

帯状疱疹ワクチンは、生ワクチン不活化ワクチンの2種類があります。

生ワクチンは以前から水ぼうそうの予防ワクチンとして使用されていたものをもう一度接種するというものです。

不活化ワクチンはシングリックスという2020年1月から日本で発売開始となったワクチンで、2回接種を行うことで帯状疱疹の発症予防や神経痛の後遺症の予防効果が生ワクチンと比較して高いものとなっています。

帯状疱疹ワクチンに関しては以前ブログでも紹介していますので詳しく知りたい方はこちらもご参照下さい。

予防効果に関しては、ビケンの50%に対して、シングリックスが90-97%と、ビケンを上回りますが、費用は4倍以上と高額です。

また予防効果はビケンは5年程度、シングリックスは9年以上持続すると報告されており、免疫持続の面でもシングリックスが優れています。

薬剤名水痘ワクチン(ビケン)シングリックス
種類弱毒化生ワクチン不活化ワクチン
効果帯状疱疹の発症 51.3%減少
帯状疱疹後神経痛 66.5%減少
帯状疱疹の発症 90-97%減少
帯状疱疹後神経痛 88.8%減少
接種回数1回2回
副反応注射部分の痛み、腫れ
倦怠感、頭痛など
症状は3回〜1週間以内
注射部分の痛み、腫れ
倦怠感、頭痛など
シングリックスの方がやや副反応強い
症状は3日〜1週間以内
効果持続期間5年程度9年以上
利点価格が安い
副反応が少ない
高い効果
欠点予防効果はシングリックスに比べると劣る2回接種する必要がある
費用が高い
注射部分の腫れが強い

より効果の高い発症および重症化予防、帯状疱疹後神経痛の症状軽減を考慮する場合には、シングリックスをお勧めします。

ただし、接種を2回受ける必要があり、費用も高いためライフスタイルに合わせた選択がよいでしょう。どちらにしようか判断に迷う場合は、一度外来にてご相談いただけると幸いです。

定期接種の対象者

定期接種の対象者は以下の通りです(高崎市HPより)。

・令和7年度から5年間の経過措置として、その年度内に65、70 、75 、80 、85 、90 、95 、100歳となる方

※経過措置終了後は65歳の方のみ

※令和7年度に限り、101歳以上の方全員も対象 接種日時点で60歳以上65歳未満の方で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害を有する方として厚生労働省令で定める方

自己負担額

ワクチンの種類生ワクチン(ビケン)不活化ワクチン(シングリックス)
接種回数1回2回
自己負担額4,000円1回につき12,000円

※対象者のうち生活保護や中国残留邦人等の支援を受けている人は無料です。

帯状疱疹ワクチンの任意接種への助成について

対象者

高崎市HPによれば以下の通りです。

・接種当日に「満50歳以上の市民」及び「帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる満18歳以上の市民(高リスク者)」で、市内の実施医療機関で接種した方​

※「高リスク者」とは、疾病又は治療により免疫不全である者、免疫機能が低下した者又は免疫機能が低下する可能性がある者、及び医師が接種を必要と認める者をいい、不活化ワクチンのみ対象となります。

今までに助成を受けたことがない方(助成は1人1回(1セット)限りです)

助成額

ワクチンの種類生ワクチン(ビケン)不活化ワクチン(シングリックス)
接種回数1回2回
助成額医療機関が設定する接種費用から4,000円を差し引いた額、または助成上限額4,000円のどちらか少ない方1回につき医療機関が設定する接種費用から12,000円を差し引いた額、または助成上限額10,000円のどちらか少ない方

※助成はどちらか一方のワクチンのみになります。規定回数を超えて接種した場合、助成はできませんのでご注意ください。 ​ 

※不活化ワクチンの2回目は、1回目の接種の2か月から6か月の間で接種してください。

接種が受けられる医療機関

高崎市内で接種が受けられる医療機関はこちらになります。

当院では生ワクチン、不活化ワクチンどちらのワクチンも接種可能です。

まとめ

・帯状疱疹ワクチンが2025年4月から定期接種化されました。

・65歳が対象になりますが、5年間の経過措置の期間は65歳以上も対象となります。

・65歳未満の方に対しても同程度の助成があります。

・多くの方が帯状疱疹発症のリスクはありますので、痛みや後遺症が心配な方は、ワクチン接種をご検討下さい。