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心臓検診✖️AIの第一歩が群馬からはじまる!?

先日、学校心臓検診の講習会に参加してきました。

実はクリニックのお昼休みを利用して市内の小学校の校医をやっています。

また当院ではこの検診で異常を指摘された方の精密検査(二次検査)も行っています。

医学は日々進んでいくため、追いていかれないよう日々精進が必要なわけですが、

そんなこともあり講習会に参加したわけです。

講習会を通して知ったことなのですが、実は学校での心臓検診は50年ほど前から義務化されており、現在では小・中・高1全員に心電図を行うことになっているのですが、実施方法について具体的な指示はなく、各都道府県で心臓検診の実態は異なるそうです。

今回は心臓検診の実際、そしてAIを活用としていこうとする試みに関してまとめていきたいと思います。

心臓検診の流れ

群馬県では調査票・心電図・心音図・胸部x線写真をもとに、技師によるスクリーニングの後、 小児循環器科医を中心とした判定委員が判定を行っています。

心音図(下図参照)というのはあまり聞きなれないかもしれませんが、心臓が発する音を電気信号として記録し、時間軸上にグラフ化したものです。心臓の弁が閉じる際の音を捉えることで、正常な心音や、心雑音、不整脈などの異常音を客観的に記録・評価できます。この検査は、弁膜症や心不全などの心疾患の早期発見や診断補助に役立ちます。

ちなみに日本小児循環器学会による全国調査によれば心音図を用いているのは少数派で大半は12誘導心電図で検診を行っているようです。

心臓検診実務のデジタル化の現状

心電図データをデジタル化することでデータ共有の効率化が図れ、例えば検診スタッフが記録した心電図データをクラウドで共有して遠隔地にいる専門医が集約的に判読することも可能になったりするわけですが、システム更新のコストや現状での運用を希望する意見などもありデジタル化はあまり進んでいないのが現状です。

提言の中では「紙ベースで業務効率が悪い」、「個人情報を含めて適切に管理できない」、「心電図判読の標準化・均てん化・将来のAI判読に対応できない」などの問題から検診・判読業務のデジタル化が必須であると述べられています。

心音図×AIの新たな試み

学校検診では心電図のみを行っている県が大半、というお話を先ほどさせていただきましたが、心電図、心音図ともにそれぞれ検出しやすい病気があります。また検診業務をデジタル化することで効率化が図れる可能性があることもお話した通りです。

実はこのどちらも満たしたAMI-SSS01というデバイスが存在します。

お胸の上にパソコンのマウス程度の大きさのデバイスをおいて8秒間測定することで心音図と心電図のデータがデジタルに記録できます。

さらに検査結果をAIが解析し、病気の検出も可能です。

そしてこのデバイスを用いて検診を行う取り組みを群馬大学が全国に先駆けて行っているそうです。(https://www.med.gunma-u.ac.jp/wp-content/uploads/2025/03/press_0321.pdf)

来年には、群馬大学附属小中学校に導入し、徐々に拡大していく予定とのこと。

未来の検診のスタンダードになるかもしれない取り組みが群馬から始まると思うと少しワクワクします。