100人に1人はなる病気。心房細動のこと知っていますか?|高崎市 乾小児科内科医院|アレルギー科・循環器内科(心臓血管内科)

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100人に1人はなる病気。心房細動のこと知っていますか?

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心房細動は不整脈の一種で、心臓の上部分=心房がけいれんしたように細かく震え、血液をうまく全身に送り出せなくなる病気です。比較的良くある病気の一つで、心房細動になっている方の割合はおよそ1~1.5%(およそ100人に1人)、80歳以上の方に限定した場合は5~8%程度(16~20人に1人)といわれています。年齢が上がるにつれて起こしやすくなるため、今後ますます発症する方が増えることが予想されています。

 
どんなが症状があるの?

主な症状としては、脈の乱れ、動悸(どうき)、立ちくらみ、めまい、胸部不快感(胸の違和感)、全身倦怠感(全身がだるい)などがあります。しかし、症状が現れないことも多く、心房細動がある方の約半数は症状を自覚しません。健診などでたまたま指摘されたり、血圧を測っていたら脈が不規則なことで気がついたりすることもしばしばあります。

 
心房細動が引き起こす「脳梗塞」と「心不全」

心房細動そのものは約半数の方には自覚症状はありませんし、基本的にはそれだけで命に関わるようなことはありません。しかし、脳梗塞や心不全を引き起こす原因になり、心房細動がある方は、ない方に比べて脳梗塞が約5倍、心不全が約4倍起こりやすくなります。

心房細動になると、通常の動きと異なり心房がプルプルと細かく震えているため、心房の中で血液がよどみ、血液の塊である血栓ができることがあります。この血栓が心臓から脳に飛んで行ってしまうと、脳の血管が詰まって脳梗塞になってしまいます。

脳梗塞を起こした患者さんのうち、15%は心房細動による血栓が原因ともいわれています。有名人では、長嶋元巨人軍監督、小渕元総理大臣、オシム元サッカー日本代表監督などが心房細動から脳梗塞になっています。

心房細動が原因でなった脳梗塞は徐々に血管が細くなって詰まる脳梗塞よりも突然血管、比較的広い範囲がつまることが多いため重症化しやすく、社会復帰ができる方は30%程度という研究もあります。
言語障害や運動麻痺などの重い後遺症が残ることもあり、患者さんや患者さんご家族のその後の生活を大きく変えてしまいます。

また、心房細動は、通常の脈と異なるため、長期にわたると徐々に心臓の収縮力を低下させたり、あらたな弁膜症を合併したりすることがあり、結果的に心臓のポンプ機能が弱まってしまうため、心不全となりやすいことが知られています。

 
心房細動になりやすい方の特徴

心房細動は加齢に伴ってなりやすいため、高齢者で多くみられ、

  • ・喫煙
  • ・飲酒
  • ・心筋梗塞、心不全、心臓弁膜症などの心疾患

などがある方でも起こしやすいといわれています。

また、「糖尿病」「肥満」「脂質異常症」や、これらを合わせた「メタボリックシンドローム」、「慢性腎臓病」なども心房細動を引き起こしやすくなる要因とされています。
こうした病気や生活習慣のある方は、一度検査を受けてみるといいでしょう。

 
どんな治療があるの?

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心房細動の薬での治療はおおまかには2つあり、
「血の塊である血栓をできにくくする治療」と
「脈が速すぎるのをコントロールする治療」があります。

「血の塊である血栓をできにくくする治療」はいわゆる「血をサラサラにする薬」を飲むことになり、脳梗塞を起こすリスクが高い方が対象となります。

「脈をコントロールする治療」やベータ遮断薬やカルシウム拮抗薬などを用います。薬でのコントロールが難しい場合は、カテーテルアブレーションといってカテーテルという管を用いて心筋の一部を焼灼し、心房細動自体を出ないようにする治療も検討することになります。

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