舌下免疫療法の新薬「シダキュア」が5月から長期処方可能に|高崎市 乾小児科内科医院|アレルギー科・循環器内科(心臓血管内科)

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舌下免疫療法の新薬「シダキュア」が5月から長期処方可能に

2019.06.04

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2018年6月より発売されていた舌下免疫療法の新薬「シダキュア」が、14日分までの処方制限解除となり、2019年5月より1ヶ月分などの長期処方が可能となりました。

シダキュアは、スギ花粉症の減感作療法薬として国内では初めて、成人、および小児等において使用可能となった速溶性の舌下錠です。

シダトレンが2014年10月より液体タイプのスギ花粉症に対する世界初の舌下免疫療法薬として販売されていましたが、

  • ・冷所(2~8℃)での保存が必要
  • ・適用年齢が12歳以上

などの使用制限がありました

これを改良すべく登場したのがシダキュアになります。

シダキュアは錠剤のため、冷所での保存が不要となり、また使用年齢の制限がなくなりました。

とはいえ、薬を下の下において1分間待つ必要があり、4歳以下のお子さんでは錠剤の舌下保持ができなかったという海外の報告もあります。

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日本での治験も5歳以上で行われたことから添付文書上は年齢制限がないものの、現実的には「5歳以上で舌の下に薬を1分間保持できる方」が対象になります。

H先生
シダ(スギの英語名)をキュア(治す)するという意味が込められています
 
 
シダトレン以上の効果が期待されている

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シダトレンでの維持容量は薬の強さを表すJAU(Japanese Allergy Units:アレルゲン活性単位)で2000JAUでしたが、シダキュアでは5000JAUと2.5倍になっています。

新薬のため長期的な効果の差に関しては十分な結果が得られていませんが、より高い効果が期待されています。

 
 
シダトレンからの切り替えは可能?

現在シダトレンでスギ花粉症の舌下免疫療法を行っている患者さんが満足している場合は、そのままシダトレンで治療を継続できます。患者さんが切り替えを希望した場合は、初めて舌下免疫療法を行う患者さんと同様の用法・用量で切り替えます。

投与開始の1週間は増量期用のシダキュア(2000JAU)を、投与2週間目以降の維持期はシダキュア(5000JAU)を使用します。

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なお、シダトレンはシダキュアに切り替えていく流れのため、シダトレンは2021年に発売中止予定となっています。

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当院ではスギ花粉の飛散は落ち着いてきましたので、5月下旬より舌下免疫療法を開始しています。

無味無臭で重篤な副作用の頻度はほぼないですが、導入始めの2週間から1ヶ月が軽微な副作用が出やすく、きめ細かい調整と管理が必要となることがあります。

舌下免疫療法についてお話だけでも聞きたい方、するかどうか悩んでいて相談したい方でも、お気楽にご相談ください。

 

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