血糖値が高いと言われたら?数値を下げる方法は?|高崎市 乾小児科内科医院|アレルギー科・循環器内科(心臓血管内科)

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血糖値が高いと言われたら?数値を下げる方法は?

(この記事は2018年11月20日に更新されました)

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健康診断などで血糖値が高いことを指摘されることは少なくありません。

しかし、血糖値が高いからといってすぐにすぐに症状がでる訳ではないので、いまひとつ実感がない方も多いのではないでしょうか。

  • ・血糖値が高いことは何が問題か
  • ・何に注意が必要か
  • ・数値を下げるためにはどんなことをしたらよいのか
 

について考えてみたいと思います。

 
 
① 血糖値について

1.そもそも血糖値ってなに?

血糖値とは、血液中のブドウ糖濃度のことをいいます。

私たちは食事を通して、さまざまな栄養素をとっており、糖質(炭水化物)は、ごはんやパン、果物、お菓子などからとっています。

食事でとった炭水化物は、体内で分解されブドウ糖になり、活動するための燃料として血液中に送られ、細胞内でエネルギーとして利用されます。

 

2.血糖値はある程度一定になるように調節されている

ブドウ糖は体にとってなくてはならない燃料ですのでインスリンやグルカゴンなどのホルモンの働きによってある程度の範囲で一定になるように調整をされています。

中でも血液中にあるブドウ糖を全身の細胞に取り込ませたり、脂肪や筋肉などに蓄えたりする重要な働きをするのがインスリンです。

 

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食事によって体内に糖質が取り込まれ、血糖値が上昇します。
通常では食事によって一時的に血糖値は上がるものの、インスリンが正常に働き、細胞内に取り込むため、空腹時では110mg/dl未満、食後の一番高い時間帯でも140mg/dlになることはありません。

しかし、糖尿病患者さんではインスリンの分泌自体が少なくなってしまったり、インスリンのはたらきが悪くなってしまったり(もしくはその両方)するために、血糖をうまく細胞へと取り込むことができずに、血糖値が高い状態(高血糖)が続いてしまいます。

体にとってはなくてはならないエネルギーですので、血糖値は低すぎても問題で(低血糖)、ふらふらしたり、冷や汗が出たり、ボーっとしてしまったりといった症状を引き起こします。

通常は低血糖にならないように、食事をとらずに血糖値が低下してくるとインスリンの働きを抑えるホルモンのはたらきが活発になり、肝臓などに蓄えていたエネルギーを分解して血糖値を一定に保っています。

 

3.高血糖はなぜよくないのか?

糖尿病であっても初期の段階では自覚症状がないことも多く、「ちょっと数値が高いだけでなんともない」と考えてしまう方もいます。

しかし、高血糖はそれだけで全身の血管にダメージを与え、様々な合併症を引き起こす原因になります。

 

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比較的細めの血管に障害を起こすことでできる合併症が「3大合併症」と呼ばれる

  • ・糖尿病網膜症
  • ・糖尿病腎症
  • ・糖尿病神経症です。
 

太い血管に見られる合併症としては、

  • ・心筋梗塞
  • ・狭心症
  • ・脳梗塞
  • ・閉塞性動脈硬化症

などがあります。

 

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こういった合併症は何年もかけて少しずつ進行し、症状として現れます。
症状が出てきた時には病気が進行しており、症状をもとに戻すことは難しいことから、合併症が出る前の「血糖が高いだけ」の状態から治療をしていくことが重要です。

 
② 糖尿病の方が知っておきたい数値

自分の状態がどの程度なのかを判断する情報として知っておきたい数値について見ていきましょう。

 

1.血糖値

血液中のブドウ糖濃度のことです。血糖値は食事の影響を受けるため、どのタイミングで評価した数値か、によって解釈が異なります。

(1) 空腹時血糖

通常10時間以上絶食の後、早朝空腹のまま採血した時の数値。
110mg/dl未満が正常、110-126mg/dlが境界型、126mg/dl以上を糖尿病型とします。

また正常域であっても100-109mg/dlの場合には、将来糖尿病に進行するリスクが高く、特に正常高値として区別します。

(2) 随時血糖

食事と採血時間を問わずに測定した血糖値。
200mg/dlを超えたら糖尿病型とします。

 

2.HbA1c (ヘモグロビンエーワンシー)

ヘモグロビンは赤血球にあるタンパク質の一種で、全身の細胞に酸素を送る働きをしています。
血液中のグルコースがヘモグロビンとくっついたものを糖化ヘモグロビンと呼びます。

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いったんできた糖化ヘモグロビンは赤血球が壊れるまで通常くっついたままで(約120日)、血糖値が高い状態が続くと、ヘモグロビンにくっつくグルコースの量が多くなります。

HbA1cは糖化ヘモグロビンがどのくらいの割合で存在しているかをパーセント(%)で表したものです。

ですので、

  • ・血糖値が高い状態が続く→HbA1cが高くなる
  • ・血糖値が高くなる状態が続く→HbA1cは高くない

となり、HbA1cは過去1~2ヶ月前の血糖値を反映すると考えられています。当日の食事や運動など短期間の血糖値の影響を受けませんので、「採血あるからお菓子我慢しておこう」としても、血糖値はごまかせるがHbA1cはごまかせない、ということになります。

日本糖尿病学会が推奨する目標値としては、正常化を目指す際の目標として6.0未満、合併症予防のための目標として7.0未満、治療強化が困難な際の目標として8.0未満が推奨されています。

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高齢者のコントロール目標については、認知症の程度やその他の持病などにより変わってきます。

 

3.GA (グリコアルブミン)

HbA1cがグルコースと赤血球の結合した割合をみていたように、グリコアルブミンはグルコースとアルブミンの結合した割合をみています。
アルブミンは血液中のたんぱく質の大半を占める成分で血液中を流れているうちに少しずつブドウ糖(グルコース)と結合していきます。

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アルブミンとくっついたグルコースの割合がグリコアルブミン(%)で血糖が高い状態が続くと高くなり、基準値は11-16%です。

アルブミンは赤血球よりも寿命が短いため反映する平均血糖値の期間も短く、過去2週間の平均血糖値を反映しています。

 
 

4.1,5-AG(1,5-アンヒドログルシトール, イチゴエージー)

1,5-AGは食品に含まれている物質ですが、体内ではほとんど代謝されずに体内に広く分布し、余剰の1,5-AGは尿中に排泄されています。

尿の中に排泄される1,5-AG の量は、尿糖(尿中にあふれて出てくるブドウ糖)が多いほど多くなり、血液中の1,5-AGは、尿糖が排泄されるほど減少します。

つまり、血糖値が高いほど1,5-AGは低くなるということで、今まで述べた HbA1Cやグリコアルブミンとは反対に、「数値が低いほど良くない」数値(基準値:14μg/ml以上)になります。

 
③ 数値を下げるにはどうしたらいいか

1.どれくらいから治療が必要?

実際のところ、どれくらいの数値から治療が必要になるのでしょうか。
糖尿病治療の目標は、「良好な血糖コントロールを保つことで合併症の発症や進展を防ぎ、健康な人と変わらない日常生活を送っていただくこと」にあります。

合併症の有無などによりますが、合併症の進展予防目標値であるHbA1c7.0%(空腹時血糖値130mg/dl, 食後2時間血糖値180mg/dl)を超えるようであれば治療は必須です。

また早期から治療に取り組んだ方は、合併症が起きにくいことも知られており、HbA1c 6.0%を超えてきたら糖尿病に対して治療の意識を持つことが重要(一度は医師に相談すべき)です。
最初に行うべきなのは食生活の見直し、続いて運動習慣の見直しです。

 

2.食生活で見直したい7つのポイント(食事療法)

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食事療法としては以下のことが重要です。

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補足が必要な項目について説明していきたいと思います。

 
1.腹八分目とする

昔からあることわざですが、食べ過ぎ注意=カロリー制限を意識しよう、という意味です。

カロリー制限として推奨されているのは、身長170cm・デスクワークの方の場合、1日1800kcal程度で1食あたり600kcalです。

吉野家の牛丼(並)が1杯652kcal(2018年11月1日公開、吉野家メニュー情報104号より)なので大盛りにした時点でオーバーしてしまいます。

メニューやパッケージをみて、
「これは何kcalあるのかな」
「糖質や脂質はどれくらいかな」と確認する習慣が重要です。

 
2.食品の種類はできるだけ多くする

品数を増やすのはなかなか大変ですが、外食の場合には丼ものやラーメン、カレーなどではなく定食を頼む、お弁当なら品数を意識して多めのものを選ぶのがよいでしょう。

 
3.脂質は控えめに

油っぽい食事は、肥満につながり、糖尿病を悪化させてしまうリスクがあります。また、糖尿病患者さんは脂質異常症を合併しやすいので注意が必要です。

 
7.単純糖質を多く含む食品の間食を避ける

糖質は、血糖値を早くあげる「単純糖質」と、ゆっくりあげる「複合糖質」にわけられます。

単純糖質は、砂糖やブドウ糖、果糖などで、お菓子や果物に含まれる糖質で、からだに素早く吸収されることから血糖値が急上昇します。

糖尿病患者さんでは、インスリンの分泌やはたらきが低下してしまっていることから、血糖値の急上昇にインスリン分泌が追いつきません。

甘い間食は、カロリーの取り過ぎになるだけでなく、急激に血糖値をあげてしまうことでインスリンを分泌する膵臓に負担をかけてしまうのです。

 

3.運動習慣の見直し(運動療法)

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有酸素運動により筋肉への血流が増えると、ブドウ糖がどんどん細胞の中に取り込まれ、インスリンの効果が高まり、血糖値は低下します。

また、筋力トレーニングによって筋肉が増えることで、インスリンの効果が高まり、血糖値は下がりやすくなります。
ただし、運動をやめてしまうとその効果は3日程度で失われてしまうため、継続して運動することが重要です。

毎日運動することが理想ですが、忙しくてなかなか時間が作れない方も少なくとも週に3回以上、計150分以上が推奨されています。
ウォーキングの場合は1回15-30分間、1日2回、1日の運動量としては約1万歩の歩行が適当です。

 
④ まとめ

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血糖値はどういったもので、何が問題か。
糖尿病の方が知っておきたい数値と数値を下げるのには食生活の見直しと運動習慣が重要であることについてまとめてみました。

いままでの生活を見直して、変えていくことは、面倒で大ごとに感じるかもしれません。

でも、あまり大げさに考えずに。
いつも乗っていたエレベーターに乗らずに階段を使ってみたり、2つ食べていたお菓子を1つにしてみたり、できることから、始めてみることが重要なのです。

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